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#469 「かなりの被害を覚悟」 台風10号 九州各地で住民緊迫、早めに避難 

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台風10号が接近する中、多くの荷物を手に避難所に入る人たち=熊本県人吉市

 非常に強い勢力の台風10号が接近した九州・山口は6日、気象庁が「最大級の警戒」を呼びかける厳戒態勢の中、沖縄・南大東島や鹿児島・奄美、宮崎県の一部などから次々に暴風域に入り、各地の住民は固唾(かたず)をのんで推移を見守った。国管理1級河川も氾濫の危険が高まり、7月の九州豪雨で浸水被害が広がった熊本県人吉市では市が避難用のバスを運行。新型コロナウイルスを心配して避難所を避ける住民も多く、各地でホテルが満室になった。公共交通機関の運休も相次ぎ、街からは人が消えた。

 

◇「3密」避けるため人数制限、たちまち満員

 6日未明から強い風雨になった鹿児島県枕崎市の市立枕崎小では、初めて避難所に避難したという小川雅子さん(71)が「過去の台風では自宅にいたけど、7月の九州豪雨災害もあったので今回はいつ被害が出てもおかしくないと思った」と話した。

 同市の立石利弘さん(78)は「(1945年に死者・行方不明者が3700人を超えた)枕崎台風に匹敵する勢力。これまで台風で避難所に来たことはなかったが、今回は早めに避難しなければと思った」と心配そうに話した。

 

 市内全域に避難指示が出された鹿児島市では、鹿児島アリーナ武道場に6日午前から続々と避難者が集まった。生後3カ月~5歳の男児3人と夫婦の計5人で避難した近くの主婦、永吉愛(まなみ)さん(31)は「自宅が木造で山沿いにあり、子供たちが小さいので初めて避難した。命を守ることが何より大切です」と話していた。

 

 氾濫の危険が高まっている1級河川・大淀川が流れる宮崎市の市立小松台小には6日朝から、流域の住民が次々に訪れた。同小は新型コロナウイルス対策で「密」を避けるため収容人数が従来の539人から120人に絞られており、たちまち満員に。市内の他の避難所3カ所も午前のうちに満員になった。

 

 国土交通省宮崎河川国道事務所によると、大淀川は36(昭和11)年以降、少なくとも洪水被害が12回発生。直近では2005年9月の台風14号で家屋浸水被害が4706戸に上った。当時、自宅が2メートル浸水した古川登さん(80)は「浸水は覚悟している。家が風で飛ばされなければいいが」と不安そうだった。

 

 長崎県佐世保市愛宕町の「道の駅 させぼっくす99」に避難していた同市相浦町の主婦、林喜美子さん(74)は「避難するのは初めてです」と心細そうな表情を浮かべた。2日前、兵庫県にいる息子から、新型コロナウイルス対策のため避難所ではなくホテルに避難するよう勧められたが、どこも既に満室で部屋を取れなかった。「同じことを考えた人は多いようで。ここで一晩を過ごします」とため息をついた。

 

 7月の九州豪雨で筑後川水系河川が氾濫し浸水被害が広がった福岡県久留米市でも、早めに避難する住民の姿が見られた。同市城島町の避難所は、午後1時の開設前から近隣の約120世帯が列をつくった。

 「城島町は大雨でよく水につかる。7月の豪雨では避難しなかったが、今回の台風は被害が予想できないので早めに避難した」と夫婦で避難した田中興三さん(78)。数十年前、台風で自宅の屋根瓦を飛ばされた記憶が今も生々しく「台風だけは怖い。今回はかなりの被害を覚悟している」と硬い表情で話した。

 

 地区ではどの避難所も「密」を避けて収容人員を減らしているため多くが満員。「城島総合文化センター」は6日夕の時点で多目的ホール2階の客席しか空きがなく、避難した人たちは横にもなれずに眠れぬ夜を過ごした。