コストライフの防災ブログ改め「新しい生活様式(New Life Style)」ブログ

~新型コロナと共存しつつ、社会経済活動を行っていくために、感染拡大を予防する「新しい生活様式」の取組を定着することが重要です。一緒に取り組んでいきましょう~

#408 食料分け合い、雨水飲む 被災地なお孤立「泥だらけの家どうすれば」 九州豪雨

f:id:costlife:20200708002513j:plain

降りしきる雨に家の片付けをやめ休憩する人たち=熊本県八代市坂本町田上


 熊本県南部に甚大な被害をもたらした梅雨前線の北上に伴い、九州北部は7日にかけて局地的に激しい雨に見舞われた。

 

「泥だらけになった家をどうすればいいのか、考えると夜も眠れない」。熊本県八代市千丁町地区の「千丁コミュニティセンター」に避難している村上邦子さん(77)は疲れ切った表情を浮かべた。

 

 球磨川の支流・油谷川の氾濫で同市坂本町地区の自宅が2階まで水につかった。1階の天井板がはがれ、骨組みが丸見えに。とても住み続けることはできないため取り壊しを決めた。一刻も早く思い出のアルバムや衣類、日用品などを取りに行きたいが「この雨では難しい」と表情を曇らせる。

 

 いずれは解体前に片付けをしなければならないが「老夫婦2人だけでは難しい。ボランティアの力をお借りしたいけれど、新型コロナウイルスの影響もあって駆け付ける人は少ないでしょう。具合が悪い時に災害に遭ってしまった」。

 

 人吉市内の避難所で最大の約700人が身を寄せる体育館「人吉スポーツパレス」では、同市温泉町の団体役員、祝(いわい)憲生さん(73)が途方に暮れていた。自宅の2階まで浸水し、庭には近くの家が流されてきた。「これだけ降り続けると球磨川がまた氾濫するんじゃないか。家の片付けをしたいが、雨がやまないと何もできない」と、たたきつける雨を恨めしそうに見つめた。

 

 村内全78集落への道路が寸断されて孤立状態が続く球磨村。多くの地域で電気も水道も通じていないとみられ、自衛隊が徒歩などで物資を届けている。

 

 自衛隊の物資は多くの集落に届き始めているが、それでも残された住民らは手元の食材で食いつなぐ厳しい状況が続く。村役場近くまで歩いてきた同村の介護福祉士、馬場求(もとむ)さん(57)は「電気も水道も止まっていて、地区の30人ぐらいはほとんど自宅にとどまっている。食料はみんなで分け合って、飲用以外の水は雨水をためて使っている。今はまだしのげているが、食料が足りなくなってきたら全員どうなるか」と不安そうに話した。

 

 7日朝、孤立していた同村の神瀬(こうのせ)地区からヘリで八代市に移送されてきた大岩幸雄さん(88)は「電気も電話も駄目。雨水を沸騰させて飲んでいた。冷蔵庫の食材を食べていたが、3日目から臭い始めて処分しなければならなかった」と振り返った。

 

 被災地では新たな犠牲者も明らかになった。芦北町は伏木氏(ふしき)地区で土砂崩れに巻き込まれた矢野まさ子さん(67)の死亡を確認。幼なじみで隣に住む区長、山中幹男さん(75)は「正子さんは優しい人で地区の活動もようしてくれた。『とにかく息をしといてくれ』と願ったが、駄目でした」と言葉を詰まらせた。