コストライフ㈱の防災ブログ

~命を守る行動を~

#69 インフルエンザで出勤って…

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 朝、目覚めるとなんだか体がだるい。熱もある。「インフルエンザかなあ…。どうしよう」「やるべき仕事片づいてないし、でも休んだら上司はなんて言うかなあ…」。ちょっと待って!あなたのその判断、多くの人に迷惑かけるかもしれないですよ!

ネットには…

 インフルエンザと出勤をめぐってさまざまな体験をした人の声が上がっています。

「熱、関節痛、寒気。でも仕事は急に休めないし行くしかない」は38度の熱で発症したかもという人。

 飲食店に勤める人からは「繁忙期でインフルエンザになっても休めない。会社に電話するが軽く流され、高熱で20時間勤務」と深刻な経験が。

 中には上司から「予防接種を受けてたなら、インフルじゃない」と認めてもらえなかったという声も。
 

 一方、周りの人からは「2人目のインフルエンザ。『どうしても休めない立場だから』とタミフルを飲みながら休まない。大迷惑だ。マスク二重で過ごす!」という声も見られました。

しんどい思いをしているのは

実は、インフルエンザをめぐって、こんなデータがあるんです。
 

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 薬用酒メーカーがことし、全国の20~59歳の社会人1000人にインターネットで行ったアンケート調査によると、インフルエンザにかかった120人余りのうち、22%が「治る前に出勤した」と答えていました。

 出勤した割合を年代別に見てみると、
 ▽30代が最も多く32%、
 次いで、
 ▽20代が26%となり、若い世代が目立ちました。

病人の手も借りたい?

 背景に何があるのでしょうか。
 その一端をうかがい知ることができる声がありました。

 若者の労働相談にあたっている「首都圏青年ユニオン」。

 冬場になるとインフルエンザに関する相談が寄せられるといいます。

 去年の相談では「インフルエンザで休みたいと職場に伝えたら、自分で代わりのアルバイトを探せと言われて困っている」というものや「業務が多すぎて、自分がいないと仕事が回らないから出ざるを得ない」という声が多かったとのこと。

 さらに「インフルエンザになって休んで、後日勤務を確認したら勝手に有給休暇とされていた」というケースもあったということです。

 首都圏青年ユニオンによると、こうした声は、飲食店やサービス業など人手不足の現場で散見されるということです。

 原田仁希委員長は「インフルエンザは感染性のあるものなので積極的に休むべき。経営者は、急に休む人が出ても現場にしわ寄せが出ないようにしてほしい」と話しています。
 

無理な出勤 「強制」と「使命感」と

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 インフルエンザが治っていないのに無理に出勤する人たち。

 その理由について、企業に健康対策のアドバイスも行っている産業医科大学の齋藤光正教授は「2つのパターン」があると言います。

 1つ目が、症状を訴えたにもかかわらず会社から出勤を命じられるケース。

 2つ目が、少人数職場などで自分が休むと仕事に支障が出るとして、自主的に出勤するケースです。

 いずれにしろ、齋藤教授は大きなリスクがあると指摘します。 

 

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齋藤教授

「完治せずに出勤することは、職場や取引先にも感染を広げてしまうおそれがあるからです。自分一人が休むことのリスクよりも、無理に出勤して感染を拡大させることのリスクのほうが大きく、インフルエンザになれば必ず休むことが必要です」

 

職場は「学級閉鎖」できない

 では、こうした事態にどう対処すればいいのでしょうか。

 齋藤教授は、インフルエンザにかかった人が無理をしなくてもいいように、会社の経営者が適切な指導をするとともに、働き方を変えて改善に導くことが重要だといいます。
齋藤教授
「学校には学級閉鎖がありますが、会社は同じようなことはできません。インフルエンザで休む人が出る場合に備えて、会社は日頃から業務のカバー態勢を構築していくことが大切です。また職場での感染拡大を防ぐために在宅勤務をより活用していくことも必要になってくると思います」

求められるものは…

 薬用酒メーカーが行ったインフルエンザに関する調査で、「インフルエンザにかかったとき好きな人に言われるとジーンと来るセリフ」を尋ねたところ、「早くよくなってね」「大丈夫?」などを抑えて1位に選ばれたのは
「ゆっくり休んで」
でした。

 年末年始を控え、仕事も多忙を極める中で流行するインフルエンザ。

 発症した人には「ゆっくり休んで」に加えて「休んでも大丈夫だから」と伝えることができる環境をつくることが大切だと感じました。

何日たったら「復帰」できる?

 ちなみに、インフルエンザの周囲への感染を防ぐため、保育園や学校などに通う子どもについては「学校保健安全法」という法律で、どれくらい日がたてば出席できるようになるかを定めています。

 それによると、
 ▽発症した日から5日がたっていること、
 に加えて、
 ▽小学生以上は解熱後2日たっていること、です。
 

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 また、保育園児や幼稚園児は解熱後3日経過していること、とされています。

大人も「ゆっくり休んで」から

 一方、会社で働く人については、それぞれの会社の就業規則などで定められていて明確な基準がありませんが、厚生労働省によると、企業から出勤停止期間について問い合わせがあった場合には、学校保健安全法の基準を紹介しているということです。